2004年
2004.08.29〜31

日本建築学会 連続トーク

「ささえる-建築の新たな役割 人・建築・地域」のご報告

日本建築学会 連続トーク「ささえる-建築の新たな役割 人・建築・地域」が行われました。

 

開催概要

日  時

8月29(日)~31日(火)3日間とも13:00~16:00

会  場

遠友学舎 北海道大学構内 札幌市北区北19条7丁目

内  容

8月30日(月) 「市民参加と公共空間」

パネリスト:

 石村寛人氏(モエレ沼公園園長)

 常田益代氏(北海道大学教授)

 東田秀美氏(特定非営利活動法人旧小熊邸倶楽部代表)

 林美香子(モエレファンクラブ理事)

コーディネーター:

 小篠隆生氏(北海道大学大学院助手)

 

ご報告

お忙しい中、聴講下さったみなさん、どうもありがとうございました。
熱心にお聞きくださり、感謝申し上げます。

結成から今日までのイベントをスライドでふり返りながら、モエレファンクラブの活動を紹介しました。刷り上がったばかりのパンフレットも配布したんですよ。

限られた時間でしたが、会の存在と活動を多くの方にお知らせすることが出来ればと願っています。他のパネラーの方から、今後の活動のヒントになるお話も頂くことができました。

アナウンサーが仕事とは言え、個人としてではなく、ファンクラブ理事の立場で語るというのはまた勝手が違うものですね。新たな発見でした(笑)
そうそう、建築学会のご好意で本の販売もさせて頂くことができました。
ありがとうございます。

お手伝い下さった事務局、学生のみなさんにも感謝申し上げます。

 

MFC理事 フリーキャスター

林 美香子

 

プレゼンテーション概要「市民参加と公共空間」

財団法人札幌市公園緑化協会では、公園の管理運営における市民参加を、効果的効率的な公園運営、公園運営の説明責任等の効用のため、また市民にとっては参加することでの達成感・満足感等があることから、管理受託をしている各公園の特徴を活かし、ボランティア活動として市民参加を図っている。百合が原公園の花の育成管理、豊平公園の樹木管理、平岡公園の池と湿地づくり、前田森林公園のパーク・センターと遊びのリーダーづくりなどが挙げられる。

 

モエレ沼公園は、今までの都市公園にない特徴、資源(ポテンシャル)を持つ公園である。それは、設計者イサム・ノグチのネーム・バリュー、公園全体が彫刻作品という公園空間の芸術性、アートによる非日常空間、イサム・ノグチの手による各施設のデザイン性の高さ、色々なことが各所ででそうだという可能性の高さ、ガラスのピラミッドの内部空間の活用の多様性である。具体的な活動例として、演奏・演舞・演劇・制作・撮影・展示・ロケ・ガイドなどが考えられる。

 

このような可能性の追求と実現には、様々な活動の発見・発掘、誘致・開催、幅広い人脈の確保・維持、事業の継続的開催などと、情報発信のための多様なチャンネルの開発と確保などが必要であり、多くの市民参加を期待するところである。

 

また、市民参加には、維持管理作業への参加で管理水準の維持や公園運営の品位の保持などチェック機能も考えられる。

 

現在、モエレ沼公園の活用を考える会(モエレ・ファン・クラブ)と協同して展覧会や様々なイベントをおこなっているが、双方の持つ特性を活かした役割分担をして、公園の特性と可能性を活用していこうとするものである。

 

今後の問題として、より多くの市民にとって参加し易すい仕組みづくり、モエレ沼公園の特性を考慮すると、公園のガイドや通訳といった、人材登録型のボランティア組織による市民参加も必要と考える。

 

モエレ沼公園園長

石村寛人氏