2005年
2005.08.12
モエレ沼公園と鳥たち

開催内容

詩人の谷川俊太郎さんとピアニストの谷川賢作さんを迎えて贈る、スペシャルワークショップ&コンサートです。

第1部は、モエレ沼公園をテーマに公募で選ばれた子どもたちと、谷川さんが、詩・うたをいっしょにつくるワークショップです。

谷川さんと子どもたちの交流からどんなうたが生まれるのでしょうか?

お楽しみに!

第2部は、谷川俊太郎さんの詩の朗読と谷川賢作さんのピアノによる最新作CD「家族の肖像」のライヴ版ともいえるコンサートです。

谷川さんの詩篇の数々を美しい演奏とともに届けます。

 

開催概要

日  時

2005年7月31日(日)開場午後4時、開演午後4時30分

※当日は日曜日で混雑が予想されます。時間に余裕を持ってお出かけください。

会  場

モエレ沼公園 ガラスのピラミッド

1階スペース1及び2階アトリウム

入場料

一般2,000円、子ども(中学生以下)1,000円※全席自由

予約チケット販売終了しました!

当日券販売のお知らせ

好評につき、当日券を追加販売いたします。

この当日券は18時から始まる第二部のみ鑑賞できるチケットです。

また、先着30名様とさせていただきます。

是非一緒にこのスペシャルイベントの感動のフィナーレを体験するために、モエレ沼公園へ足をお運びください!

 

・チケット販売時間:2005年7月31日(日)午後4時30分-午後5時30分

・販売会場:モエレ沼公園 ガラスのピラミッド 1階スペース1入口

・チケット料金:一般1,000円、子ども(中学生以下)500円

・18時から始まる第二部のみ鑑賞できるチケットです。

・席数に限りがあるため、先着30名様とさせていただきます。

・予約販売はお受けできません。ご了承ください。

・お問い合わせ先:下記へメールでお願いします。

 info@moerefan.com(担当:保科・武市)

 

出演者プロフィール

谷川俊太郎  たにかわしゅんたろう

1931年東京生まれ。52年「文学界」に詩を発表して注目を集め、処女詩集「二十億光年の孤独」を刊行、みずみずしい感性が高い評価を得る。主な詩集に、読売文学賞を受賞した「日々の地図」をはじめ「ことばあそび」「定義」「みみをすます」「よしなしうた」「世間知ラズ」「モーツァルトを聴く人」などがある。また、絵本や、「マザーグースのうた」や「ピーナッツ」などの翻訳、エッセイ、朗読などさまざまな分野で活躍している。最新作に詩集「シャガールと木の葉」、谷川賢作との共作CD「家族の肖像」がある。

 

谷川賢作  たにかわけんさく

1960年生まれ。映画・テレビ等への作曲も数多く、代表作に映画「龍馬の妻とその夫と愛人」NHK金曜時代劇「逃亡」NHK「その時歴史が動いた」テーマ音楽、ネスレモーニングキャンペーン朝のリレー等。1988・95・97年日本アカデミー賞優秀音楽賞受賞。父・谷川俊太郎と共に、パリ、ケルン、ベルリン等朗読と音楽のコンサートで巡演、好評を博す。

2005年3月には北京大学にてソロコンサートを開催。

主  催

モエレ・ファン・クラブ

後  援

札幌市、札幌市教育委員会

協  力

財)札幌市公園緑化協会

協  賛

株式会社ヤマハミュージック北海道

助  成

子どもゆめ基金

 

「モエレからうたがうまれる」開催のご報告

7月31日(日)に詩人の谷川俊太郎さん、ピアニストの谷川賢作氏をお招きし、「モエレからうたがうまれる」と題したワークショップ&コンサートを開催しました。

 

前日、到着した谷川俊太郎氏は「僕は雨男なんだよね・・・」とのことでしたが、その期待を裏切り(!?)天気は晴れ!

ワークショップに参加する子どもたち24人と谷川俊太郎氏、谷川賢作氏はワークショップ本番前に、元気にモエレ沼公園の散策へと出かけました。その1時間ほどの体験で子どもたちが集めてきた「ことば」をつむいで、詩とうたを作ることになったのです。

谷川俊太郎氏は、タンクトップ姿で自転車にとび乗り、少し離れたところから子どもたちを見守ります。

 

そして1部のワークショップは、聴衆170人とともにスタート。

子どもたちが集めてきた「ことば」を紡ぎ、子どもたちと谷川俊太郎作詞による「モエレ沼公園のうた」がついに完成しました!

途中、会場の皆でラップをしたり、リズム隊を編成したり、聴衆も子どもたちも一体になって、うたつくりを楽しみました♪

 

2部は会場をアトリウムに移し、俊太郎氏の詩の朗読と、賢作氏のピアノ演奏による「家族の肖像」コンサート。

子どもたちも楽しめる「言葉遊びうた」や「家族の肖像」からセレクトした詩篇の数々と美しいピアノ演奏を、俊太郎氏、賢作氏のユーモアいっぱいのトークも交え、楽しんでいただきました。

イサム・ノグチの希少な作品「ラジオ・ナース」や陶芸作品を所有し、長年のノグチの ファンであるという俊太郎氏は、実際にノグチに会った印象を「とてもセクシーな人だった」といい、モエレ沼公園についても「その色っぽさがちゃんとありますね」と、 谷川俊太郎氏らしい公園評を聴衆に残してくださいました。

 

夏休みの一日、子どもたちも聴衆も一体になって、ワークショップと谷川俊太郎氏の詩の世界を満喫しました♪♪

お手伝いいただいたボランティアスタッフの皆さん、ご協力いただいたヤマハミュージック北海道さん、どうもありがとうございました!

 

参加者からの感想

会場にお越しいただいた方々から、たくさんの感想を寄せていただきました。

その一部をご紹介します。

 

・第一部、小さな小さな娘が、なにかを感じてくれたら、美しい詩人と美しい作曲家の雰囲気を感じてくれたら・・・俊太郎さんを見ていて、こういうふうに歳をとりたい、歌って踊れてユーモアたっぷり。詩と歌、人にはなくてはならないものだとあらためて思いました。(30代、女性)

・学校図書館にボランティアとして関わっていますので、子ども達が谷川さんの本(絵本)を大好きなことは、日々実感しています。(勿論、我が子も!です)すばらしい、すてきな時間でした。(40代、女性)

・場所もインテリアもすばらしいところで、第1部では、お二人の人柄にふれ、子供たちも大よろこびでした。コンサートは、本当にことばにできないくらい、よかったです。心にしみました。(40代、女性)

・子供達とのワークショップも、みていて楽しかったし、賢作さんと俊太郎さんのコンサートも、心があったかくなり、最高でした。 “人生の手ざわり”を感じたひとときでした。(20代、男性)

・教科書で読んだことのある詩もあって、その詩の作者が朗読をしているのには感動した。(10代、男性)

・すばらしい時間でした。大きな愛をもらったような気分です。(20代、女性)

 

また、スタッフボランティアとして参加されたY.N.さんから感想をいただきましたので、ご紹介します。

 

当日、リハーサルの部屋ではじめて拝見した憧れの詩人(谷川さん)は、意外にも肉体派? 文学者のイメージとは遠くとても太い腕と厚い胸板の持ち主で、私はまずそのことにかるい衝撃を覚えました。谷川さんの詩はそのたくましい身体からつくられていたのだと知って、少し納得したというかすっきりした気分にさせられて、姿勢のよい詩人につられこちらの背筋も少し伸びました、ちょっとだけ。

 子どもたちが集まってきて、いよいよワークショップ開始。私は子どもたちのモエレ沼公園の散歩に同行させてもらうことになり、それには谷川賢作さんも加わりました。詩をつくるための「言葉さがし」という宿題つきの散歩。 カラマツの林の中で佇み、風や匂いを感じる。言葉を探しながらゆっくり公園を廻っているうち忘れていた感覚が蘇るような、何かノスタルジックな気分がしてきました。 この日は暑かった! 噴水の涼しげな水しぶきの音に救われながら、プレイマウンテンを息をきらせて登り(途中みんなで賢作さんの靴を脱がせ、裸足にさせたりしながら!)、着いた頂上から見おろす晴れた公園の景色は爽快でした。

 その後ガラスのピラミッドに戻り、谷川さん親子の編集を経て詩やうたは完成。ワークショップは無事成立しましたが、この谷川コンビを拝見していて特に、短時間な中でまとめあげるコンポーザー、谷川賢作さんの作業は見事だと本当に感心しました。 そしてワークショップ後のコンサート。私にとって初・谷川リーディング体感の機会でしたが、空間と浮遊感ある、また時に底に沈みこむようなピアノの音の残響と深い余韻のなかで詩が読みすすめられていく、その構成には想像以上にひきつけられ、新鮮でした。じつに見事なコラボレーション。これを親子でやっているというのは素晴らしく羨ましい。彼らが彼らの年齢だからできることなのでしょうか、とてもいいものを聴かせていただきました。 詩人の詩をよむ声は澄んでいて張りがあり、穏やかで、初めて聴くのに懐かしいような満たされた気分にさせられました。

 

 

 

谷川俊太郎さん

 

谷川賢作さん

 

谷川俊太郎さんと谷川賢作さん

 

子供達と一緒にモエレ探索に
出かけました

 

スペース1での第一部の様子

 

場所をアトリウムに移しての
第二部の様子