2023/11/01 (Wed) 12:39
「モエレ未来の森づくり2023」を開催しました!

10月29日(日)、気持ち良い秋晴れの中、モエレ・ファン・クラブ20周年記念事業の一環である「モエレ未来の森づくり2023」を開催し、子ども15名を含む総勢25名のご家族にご参加いただきました。
最初は、モエレ沼公園や「生態学的混播・混植法」を子どもたちに良く知ってもらうための時間です。ガラスのピラミッドの会場で、モエレ沼公園の成り立ちを説明した映像をご覧いただいた後、岡村俊邦さん(北海道科学大学名誉教授)に「生態学的混播・混植法」をご説明いただきました。

会場の様子

 

岡村先生から、国蝶のオオムラサキの幼虫が食べる植物はエゾエノキしかないことなどからも、生物多様性を保つためには、森林の樹木はいろいろな種類の樹木が存在する必要があることなどをお話いただき、参加者は熱心に耳を傾けていました。その後、西埜将世さん(西埜馬搬)にも登場いただき、子どもたちにも分かりやすい紙芝居風に、馬と共に働く馬搬の魅力や優れた点を話していただきました。

説明いただいた岡村俊邦さん
西埜将世さん(西埜馬搬)から馬搬の説明いただきました!

 

勉強が終わると、武市理事の公園ガイドを聞きながらサクラの森に移動、いよいよ植樹を行います。現場には岡村先生に用意して頂いたオニグルミ、カシワ、ナラ、エゾエノキなど40種の樹木が2ポットずつ用意されています。先生の実演説明の後、参加者は好きな8ポットを選び、シートに運んで植樹を行います。穴を掘った際に木の根や石があったり苦労した場所もありましたが、親子は丁寧に作業をし、40分ほどで80本の苗木を無事に植え込みました。そして、それぞれの苗木について、植えた人の名前や樹高を記録して植樹は終了です。実は現場には、この時すでに馬たち(カップ、ウクル、ハスボン)の3頭が待機しており、子どもたちも親も大興奮。後ろ髪をひかれる思いで、いったんピラミッドに戻り昼食休憩です。
昼食休憩ではMFC会員が用意した手作りのパンプキンスープも用意され、参加者に喜んでもらいました。

参加者がご自身で植樹する苗木を選びました!
植樹の様子

 

昼食後、また現場に戻り、それからは西埜さんによる樹木の伐採と馬搬の見学です。
間伐が必要な針葉樹やドロノキは、すでに前日から作業していた西埜さんの伐採が進んでおり、「スライドマウンテン」周辺の景観が大きく改善されていることが、この段階でも確認できます。そして25名の親子が見守る中、15mくらいの「ドロノキ」を西埜さんに伐採していただきます。倒す方向を見定めて、斧やチェーンソーで樹木を倒す様子を皆で固唾を飲んで見守り、作業開始から数分でドロノキが倒されます。その木を半分の長さに切ると、いよいよ馬のカップ(ばん馬)の出番!
カップも出番が待ちきれないような様子で、木が自分に取り付けられるとその木を勢いよく運んでいきます。親も子も馬の力強さに感動、モエレの森の中に優しい目をした馬たちが3頭働いている様子は、ちょっと信じられないような風景です。

ばん馬のカップが力強く間伐された材を運びます。

 

ひとしきり馬搬を見学した後、最後のお楽しみは、西埜さんが連れてきたポニーのハスボンによる子どもたちとの触れ合いです。ハスボンが子どもを載せたリヤカーを引き、園路を疾走。子どもも親も大喜びの時間帯でした。
最後は、参加者、スタッフ皆での記念撮影。なんとも美しい情景がサクラの森の中に展開した一日を終えました。
参加したご家族の皆さん、岡村先生、西埜さん、公園管理事務所の瀬戸さん、参加くださったボランティア10名の皆さん、本当にありがとうございました!

ハスボンが力強くリヤカーを引っ張ります!
間伐と植樹が行われたエリア。将来が楽しみです。