10月20日開催の「イサム・ノグチ・ギャラリー ギャラリートーク2019」について、参加された建築家の鈴木理さんから感想が寄せられましたので、ご紹介します!
イサム・ノグチギャラリー ギャラリートーク2019に参加して
秋晴れの爽やかな天気の中、およそ1年ぶりにモエレ沼公園に到着。
ギャラリートークのテーマは「イサム・ノグチからのバトン」。
メインスピーカーは私の建築の師匠である松岡拓公雄さん。
松岡さんのお話は、いつも楽しいエピソードを織り交ぜなから、ズバッと大きな視点を与えてくれていて、引き込まれます。
また、斉藤さん、武市さんからはニューヨークでのイサムノグチ財団とのお話もあり、日曜の朝を楽しく過ごすことができました。
イサムノグチさんが亡くなったのは1988年ですので、すでに30年前からバトンリレーはスタートしています。
私自身は、30代前半にガラスのピラミッドの設計監理担当者の一人として関わってから早いもので16年ほど経過。当時は、遠い先のことと思われたメンテナンスのことなどが、次第に現実的な課題となりつつあることを、汚れたガラスや散見される錆などを見ながら痛感した次第。
ここに来るたびに感じる伸びやかさ、大地や大空を感じる空気感は継承されており、子供たちは楽しげに走り回っている。変化は必然で、細かいことには囚われないようにとの思いと、神は細部に宿るというデザインの精神をどう維持するか、自分もなんらかのバトンを引き受けられるのかと、建築設計者として考えさせられるギャラリートークでした。
(鈴木理さん/MFC会員)